アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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隈 研吾 - 小さな建築
Bamboo House
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2012 東西アスファルト事業協同組合講演会

小さな建築

隈 研吾KUMA KENGO


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Bamboo House

次に紹介する竹という素材も、私にとってのとても小さい材料です。木を考えてみると、枝はそのままでも小さいけれど、幹を小さくするには、切るという作業がひとつ発生します。それに比べて、竹はそもそもが小さい部分で構成されているので、木より小さい材料なのです。

それに比べて、竹はそもそもが小さい部分で構成されているので、木より小さい材料なのです。その竹を構造材料として使ったものが、「Bamboo House(2000年)」です。竹を割らずに内側から特別に長いドリルを突っ込み、節だけを切ってしまい、中に鉄のアングルを挿入してコンクリートを流し込み、竹を型枠としてコンクリートを打ちました。

私は設計の際には、必ずモックアップをつくります。この「Bamboo House」では、竹でモックアップをつくり、どのくらいの「小ささ」が敷地に適しているかを確認しました。実際の現場に、さまざまな直径の竹でつくったモックアップを立てかけ、周辺環境の特有な「粒」の大きさと、私たちが新しくつくろうとしている建築の「粒」の大きさがバランスが取れているかを実際に目で見るのです。その結果、外壁には直径60ミリ、間仕切り壁には直径20ミリ、という竹の太さを決めていきました。

「Bamboo House」での、竹の「粒」の大きさのスタディ
「Bamboo House」での、竹の「粒」の大きさのスタディ。
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