アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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手塚 貴晴 - 人は建築の向こうに何を見るのか?
海外プロジェクト─スパイラルインターナショナルスクール/ワクワークセンター
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2014 東西アスファルト事業協同組合講演会

人は建築の向こうに何を見るのか?

手塚 貴晴TEZUKA TAKAHARU


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海外プロジェクト─スパイラルインターナショナルスクール/ワクワークセンター
「スパイラルインターナショナルスクール」模型。
「スパイラルインターナショナルスクール」模型。

マニラにつくる「スパイラルインターナショナルスクール(2016年竣工予定)」を紹介します。この学校には現在、6歳までの教室しかありませんが、今後、その生徒たちが中学校を卒業するまで、ずっと一貫して教育できるような施設をつくってほしい、という要望があり、設計しているプロジェクトです。クライアントの方は、ニューヨークの「グッゲンハイム美術館(1959年、設計:フランク・ロイド・ライト)」のような構成の学校ができるとよいな、と言い続けていましたが、地元の建築家などにはまったく相手にされなかったそうです。そこで、たまたま私のところに来てみたら、すぐに「大丈夫」と言ってしまう私の悪いクセが出て、私たちにご依頼していただけることになりました。

最初に「グッゲンハイム美術館」と同じように中央に大きな吹き抜けを持つ、ぐるぐる回るスロープをつくり、その周りに教室を配置することを考えました。けれど、予算があまりないので、内装は半分だけつくることにしました。今は6歳までしかない教室は、そのスロープの周りに毎年一部屋ずつ、地元の建築家によってつくられて増えていき、スロープを上がるにつれて学年が上がっていく構成としています。下は0歳から始まり、12歳まできたら、スロープの頂上にたどり着き、最後には滑り台があって、それを滑って降りてきたら卒業するという、時間を建築と共に楽しむようなプロジェクトです。

「ワクワークセンター」模型。
「ワクワークセンター」模型。

また、フィリピンのセブ島に、その地域の仕事がなく貧困に苦しむ人たちに、教育を行い、その技術によって貧困から抜け出すことができるようにしようという、「ワクワーク・プロジェクト」という活動があり、そのための、「ワクワークセンター(2015年竣工予定)」という、職業訓練校となる建物をつくるというプロジェクトもあります。ここでは、スラム街から抜け出した人たちが先生をやっている、インターネット上の英会話教室があります。とても安いので、英語を勉強したい方は、是非参加していただければと思います。

そこでは、シンプルに床を積み重ねて、壁を建てるだけででき上がる建物を計画しています。地元の人たちが、手練りコンクリートを用いて、手作業でつくるので、五センチ前後の精度のコンクリートができあがります。私たちの建築が、この方法で成立するのかどうか非常に心配ですが、そのようなプロジェクトが現在進行しています。


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