アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
私は今、『新建築』で「自己変革時代の建築」を連載しています。また、『住宅特集』でも近代数寄屋が変革したルーツを考えるということで「近代数寄屋研究—数寄屋邑解題」を毎月連載しております。あと何回かで書き終え、日本の数寄屋がどういうところで変換し、これからどう変わっていくかを考えるのに役に立つ本にしたいと思っています。
「自己変革」というと大げさな題ですが、「自己」というのは「建築」のことで、建築も自分で変化していかなければならない。しかし、変化していくお手本がいろんなところに転がっていなくなってきた状態で、それだけ建築にかかっている責任が大きくなってきている。世の中がどんどん変わっていく中で、それと平行して建築に携わる人間は建築のことを考えていかないといけない。しかし、考えているよりも流れのほうが早いのが正直なところではないかと思います。
今日は、ご当地博多がアジアを指向している都市でもありますので、私が中国で講演したときに用意したスライドをもう一度使って話を進めたいと思います。中国に行って日本の建築の今の状態や、自分がしている仕事の話をする場合には、アメリカやヨーロッパでするときと比べて、よく考えないとなかなか話ができないような試練があります。
現在、中国は経済的な大発展の時期です。しかもそれが日本のすぐとなりにある国ですから、いろんな意味で日本が影響も受けます。中国の経済構造の投企的な性格やもろさなど心配な要因もあります。