アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
これからいくつか、一番最初にご覧に入れたニューヨークの展覧会の模型、ドローイングなどを追っていきたいと思います。これは現在、麻布新一の橋の角地で建てていますジュールAという複合オフィスビルです。これはある不動産屋の指名コンペ獲得した仕事なんですが、コンペの戦略として何が一番不動産屋にとって喜ばしいものかと考えたところやっぱり床面積じゃないかということで、われわれは当時比較的新しい制度としてあった、総合設計制度を利用してとりあえず100%の容積緩和を狙ったものです。100%を狙って50%とれればしめたものかなと思っていたのですが、運よく100%もらえた物件です。その代わりにここでは低層部に公開空地を与えたり最上階二層分にはマンションをつくったりしています。この吹抜けや空間は四層分ありますが、その低層部に二層分商業施設があり、地下にはメンバー制のレストラン、クラブがあります。この吹抜けの上に四層分オフィスが乗ってその上さらに二層分のスポーツクラブが乗ります。なるべく小さいながらもタウン的な構成にしようと、そういうわれわれサイドの当時のコンペ設計のプロポーザルもありました。ここでは先ほどご紹介したアルテリア・デザイン・スタジオと同じような考えでパンチングメタルで、その奥に中庭を1階おきに上層部に設けています。ここはたまたま日本では騒音が一番うるさい交差点として知られているそうですが、そういう騒音や目の前に走るいくつかの高速道路を見せないようなスクリーンを機能として意識しています。
これは赤坂のほうで今建てていますプラザミカドという、主にオフィスの施設です。低層部に多少の飲食店が入っています。ここでもまったく同じ考えを採用しているんですが、当初予定していたパンチングはいい加減飽きてきましたので、ここでは前面フロントガラスで覆う予定になっています。
これは札幌のほうの商業施設です。
これは名古屋のユニーさんの商業施設です。
これまた見えない建築の一例になります。山中湖の別荘ですが国立公園内のためになるべく建物を隠そうということからほとんど施設は地下に潜らせています。真中だけにこのような円形の二層分の建物がひとつのエントランスとして現われてきていますが、左右には温水プールですとか六台余のクラシック・カー・ギャラリーが埋められています。上はすべてランドスケープにすると。
これはうってかわって一生懸命に見てくれと叫ぶような見える建築ですが、これは修善寺のほうの小高いところに建つ日本画の美術館の計画です。
これも湯沢の大自然の中に有機的に異様にそびえ立つのを狙っているのですが、湯沢のリゾートホテルならびにコンドミニアムのツインタワープロジェクトです。
これも同じプロジェクトの別案ですが、ツインタワーの間に共有部分をブリッジ状に吊るしています。
これは現在大阪のほうで建てていますシャフトという商業ビルです。外壁はコンクリート打放しで目の前を高速道路が走っていまして、なかなか建物全体をこのような形で見られるところがなく、シャフトのお陰で低層部半分を見ただけでも頭の中で全体のイメージを連想できるような、そういう意味でこのシャフトを利用しています。
これは年内に完成する自由ヶ丘の迎賓館と店舗を兼ねた住宅です。
これは今年初め銀座のほうに完成した商業ビルですが、マダムロシャスというブティックが低層部に入っていまして、その店を意識してなるべくヨーロッパ調の感じに、ふんだんに金属、石を利用している建物です。
これは大阪のほうで計画した16階建、220室のビジネスホテル計画です。オーナーが自動車会社でしたのでイメージはいうまでもないですが、運営的に成り立たないということで今のところストップされています。
これは近いうちに完成するMZA原宿という商業施設です。この回りは非常にうるさいがちゃがちゃしたいろんな形のファサードが多いことから、あっさりとしたコンクリート打ち放しの面にこのような亀裂がただ単に流れていると。
これが最初の方で紹介したMZA渋谷というブロードウェイミュージカルを専門に扱う劇場プロジェクトです。これは当初はこのようにフルメタルジャケット的に全面コールテン鋼で覆う予定にしていました。そのコールテン鋼をエンボスして、このような欠陥的なダイナミックな流れを意味するモチーフを描いています。ただオーナーの要望としてもっと柔らかく女性っぽくポストモダン的に扱ってくれっていうことからこのような妥協案になったんですが、これも残念ながら運営的に非常に難しいのではないかということでぽしゃってしまった案です。
これは中目黒のほうに現在建てています地下3階、地上9階建のオフィスビルです。これもどちらかというと山手通りという大きな通りに面して一生懸命そこの環境の中でそびえ立って目立つようなビルを意識していますけれど、内容的には新しいオフィスビルとして次のようなことを踏まえているビルです。一応二層ずつペアとして建物が構成されていまして、この二フロアが床面積的には1.5が基準になっています。これがテナントが入った後テナントの要望によっては1.25〜1.75もしくは二フロア完全に使ってしまう、または一フロアのみでも構わないと。そういうある程度の床面積上のフレキシビリティを与えているものです。さらにこういう二フロアの目の前には三角のパティオがまた設けられておりまして、こういったところにグリーンの演出が可能になってくると。そういうグリーンをプロテクトする意味でこのような蜘蛛の巣みたいなウェッブのテンションロットの構造が全面を覆います。