2004 東西アスファルト事業協同組合講演会
越境的思考の可能性
小嶋一浩KAZUHIRO KOJIMA
このテーマは僕の最近の活動をそのままタイトルにしたものです。去年から今年にかけて、この数年取り組んできた、はじめての海外の仕事三つができ上がりました。ベトナム・ハノイの実験住宅、山本理顕さんとご一緒した北京・建外SOHOの集合住宅、磯崎新さんがマスタープランをされているカタール・ドーハの大学校舎です。
これらのプロジェクトが始まってから、自分自身がとても変わったように思います。いろいろなことをワクワクしながらやれるようになりました。海外で仕事をすると、日本では考えられないようなことが起こります。前提にズレがあったり、常識の違いもあります。
ゼロに戻って考えないと解決しようのない問題もたくさんあって。でも、そういうことを楽しいと思うことができます。
事務所もパートナーシップでやっていますが、最近はいろいろな建築家や異分野の専門家の方たちといっしょに仕事をすることが多くなりました。単独でやっているのは小さい仕事だけで、それ以外はその都度、チームをつくって仕事をするようになったことも変化のひとつです。今日は、自分自身がいま実際にいろいろなところに行って、いろいろなことをやって、どんなことに刺激を受けているかをお伝えして、少しでも共有していただけたらと思っています。
■略歴
- 1958
- 現在 大阪府生まれ
- 京都大学工学部建築学科卒業
- 1982
- シーラカンス設立
- 1986
- 東京大学大学院博士課程単位取得退学
- 1988
- 同大学工学部建築学科助手
- 1988
- C+A(シーラカンス アンド アソシエイツ)に改組
- 1998
- C+Aパートナー、東京理科大学理工学部建築学科教授、東京工業大学・九州芸術工科大学講師(非常勤)
■受賞
- 1990
- 第七回吉岡賞「桜台アパートメント」
- 1995
- 日本建築学会賞作品賞「千葉市立打瀬小学校」
- 1998
- Japan Interior Design 賞大賞
- 1999
- BCS賞(建築業協会賞)
- 2001
- ar+dアワード
- 2002
- アルカシア建築賞金賞「スペースブロック上新庄」
BCS賞(建築業協会賞)「宮城県追桜高等学校」
- 2003
- 日本建築士会連合会優秀建築賞「ヒムロ・ハウス」
■主な作品
- 氷室アパートメント
- 桜台アパートメント
- 大阪国際平和センター
- 千葉市立打瀬小学校
- スペースブロック上新庄
- 吉備高原小学校
- ビッグハート出雲
- 中里村図書館ファーストステージ
- 宮城県迫桜高等学校
- 黒/白の住宅 ヒムロハウス
- 東京大学先端科学技術研究センター3号館
- スぺースブロック・ハノイモデル
- ツダ・ジュウイカ
- 汐留インフィルプロジェクト
- ブリッジ・アーツ&サイエンス・カレッジ
- 北京建礼門外SOHO/SOHO別荘
- OTA HOUSE MUSEUM
- スペースブロック・ノザワ
- 伴山人家 天津ハウジングプロジェクト