アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
私自身、装飾とは人間の本性に根ざしたもの、つまり欲望というか、肉体的あるいは精神的な渇望をいやす、最も本質的なものとしてとらえています。装飾というと官能的ということをすぐに連想しますが、官能を超越した無私の法悦を求める心というように考えます。無私の法悦ということは、宗教に関連してきます。この世の人間のみじめさや苦しさから解放されるというか、あるいは救済されるという、灼熱した精神の高揚といったものが考えられます。こういった法悦を求める心とは、言葉を変えていえば、宇宙に同化させたい欲求ということでもあります。こうした渇望をいやす、最も本質的なものが装飾であるわけです。しかし、それはややもすると功利的快楽というものに結びつく危険性があるだけに、これまでの歴史というものは、その否定と復権の歴史ではなかったかと私はとらえております。
人類始まって以来、装飾という火はずっと燃え続けています。現在、私たちの周辺にはいろんな装飾が氾濫しています。そうした状態を見るにつけ、装飾の本質、あるいは装飾の持つ意味を正しくつかまえる、大変にいい機会ではないかと考えております。ポストモダニズムというような現代の流れのなかで、装飾を考えるのに最適の時期であると思います。
「桜台コートビレジ」「北山本門寺客殿」「清澄寺祖師堂」「銀座対鶴館ビル」「身延山久遠寺宝蔵」「東京YMCA野辺山高原センター」「新発田市民文化会館公民館」「横浜市少年自然の家」「東京YMCA野尻学荘」「向日町教会まこと幼椎園」「世田谷美術館」「熊本県テクノポリスセンター」「高円宮邸」「一宮市博物館」「蕗谷虹児記念館」