アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
現代の日本を見てみますと、工業化社会という厳然とした事実があって、否応なしにわれわれは工業化社会が持っている仕組みとかあり方の中で建築をつくっていかなけれぱなりません。その中で、幸いなことにいまの日本は大変な近代的工業力を持っているために、いろいろな材料で正確にものをつくることができます。と同時に、古くからある素材に対する愛着心といいますか、そういうものを尊ぶ職人も、数は滅っていますが残っています。そのクラフトマンシップとテクノロジー、この二つが日本の建築の基盤を支えているのではないでしょうか。それに対して建築家がどういうふうに向かっていくかというのはかなり現代的なテーマでもあるし、また物質性という問題として先に述べたように永久のテーマでもあるのですが、同時にきわめて現代的なテーマでもあります。そういうものを使える間は、何とかしてそのベストを取り出して建築をつくって、ひとつの時代の証といいますか、−−建築は幸いほかのものに比べて寿命が長いものですから、後世に残していくというかたちで時代の検証をしていくというのも、やはり形態とか空間とかいう議論と並んで大事なことであろうと考えます。できたときどんなに衝撃的な作品でも10年もたてば見るかげもなくなるのでは後世に残らないわけですから。
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