アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
*1900年代の初期にモダニズムの旗手として活躍したオランダの建築家ヨハン・ダイカーの代表作であるゾンネンストラールの『サナトリアム』です。アムステルダムの郊外にありますが、これは階段室の写真です。これもやはり先ほどいいましたように、鉄のサッシュ、手すり、それから透明な曲面ガラスがこの空間のイメージを支えています。
*これは、最近完成した『京都国立近代美術館』のコーナーにあるガラスの階段室です。ここは非常に構成主義的な手法をとっていますが、それを支えているガラス・金属の物質系があるわけですが、ここではさらに半透明のファイバーグラスが導入されています。ダイカーの作品と比較してアルミのサッシュとか現代の材料が使われていますが、しかし基本的な空間とそれをつくるもののイメージは、両方にかなり共通したところがあるのではないかと思います。
*先ほどお話しした『サヴォイ邸』のペントハウスです。当初の計画ではここが寝室だったのですが、お金がなくなって、外側だけちょうど芝居の書割みたいなかたちで残しております。ここでもやはりある形態とそれをつくっている物質が空に向かってある発言を行っております。
空といえば、私は最近避雷針に非常に興味を持っています。それは小さな一本の線にすぎないのですが、避雷針というのは空に向かう建築における最後のエレメントであって旧い建築の尖塔のようなものであり、全体の形態のターミナルな部分なんですね。金属は空に対して非常にシャープに光を反映しますので、そんなところでその発言力に興味を持っているわけです。