アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
現在、工事が進んでいる「岩出山統合中学校」です。教科教室型になっています。家庭科と技術系の生活棟、理科・算数の理数系、国語・英語の言語系、美術・音楽の芸術系、裏側に体育館と、計五つの教科教室群に分かれています。言語系の最上階には図書館があり、下にはコンピュータ教室やLL教室になっています。理数系の下は理科実験室などがあります。生活系の下には彫金や木工の部屋が並んでいます。このように各教科に分かれた校内を生徒たちは時間ごとに渡り歩く、ちょうど大学と同じようなつくりになっています。ホームルームがありません。ホームルームの代わりに真ん中に巨大なアトリウムがあり、その中に子供たちのロッカーやミーティングルームなどがあります。
今十八クラスありますが、将来九クラスになってしまうことがはっきりしているので、一階部分は町の人たちが使えるような文化センターに徐々に変わっていくようなプログラムを提案しました。「町民広場」と呼んでいる広場に面して音楽室、美術室、LL教室、コンピュータ教室などがあり、町の人たちもつかうことができる施設です。体育館も町の人たちに開放される施設です。
ウィングは防風壁です。高さが三十メートル近くある。少しオーバーな防風壁です。
生徒たちが使うアトリウムです。今までのホームルームに代わるホームベースと呼んでいる場所がアトリウムの中に雛壇上に並んでいます。ここで授業をすることはありませんが、生徒たちが自由に自習できる部屋となっています。
たいへんおおざっぱな言い方でスピーチしてきましたが、建築はプログラムを受け止めてつくるものではありません。われわれの側からそのプログラムそのものをつくっていくことであり、空間化していくことは、そのプログラムをつくることだと思うのです。そして、空間かしたときにはじめて、「こういうプログラムだった」ということがわかるようにも思うのです。
どこからかプログラムがやってきて、それを受け止めてつくっていくというような構図は払拭していくべきではないかと思っています。