アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

マークアップリンク
トップ
私の建築手法
佐々木 睦郎 - スチールによるライトコンストラクション
はじめに
2022
2021
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986

東西アスファルト事業協同組合講演会

スチールによるライトコンストラクション

佐々木 睦郎MUTSURO SASAKI


«前のページへ最初のページへ次のページへ»
はじめに
サグラダ・ファミリア聖堂
サグラダ・ファミリア聖堂

今日は「スチールによるライトコンストラクション」というタイトルで数作品をピックアップして、最近私が考えていることがどういうぶうに反映されているかをお話したいと思います。

建築関係のみなさんだったら当然ご存じだと思いますが、バルセロナに建っているガウディの「サグラダ・ファミリア聖堂」と、同じくバルセロナに建っているミースの「バルセロナ・パビリオン」について最初にお話します。この二つの作品が、ここ数年来、私の構造設計のモチーフになっていて、両者の統合されたかたちが一番表れているのが、今日最後にお話する「せんだいメディアテーク」ではないかと私自身は分析しています。

「コローニア・グエル教会」でガウディは逆さ吊り実験を行い、それをサグラダ・ファミリアで実現しました。ガウディは三次元的な空間構造をどういうふうにとらえていくかを、一世紀前に果敢に挑戦して、その原型をつくったのです。ガウディは空間構造のパイオニアだったと私は認識しています。そういう構造を現代のテクノロジーでどう考えていけばいいのか。もちろん技術的レベルは非常に進歩していますので、まったく同じというわけではありませんが、私が考える空間構造の原型としてとらえている一つの建物です。

バルセロナ・バビリオン
バルセロナ・バビリオン

れからミースの作品。非常に軽くて透明な建築です。これも私のモチーフの一つになっています。本来ミースが1929年に仮設建築としてこのパビリオンを建てたのですが、それが1986年に再現されました。オリジナルとは構造が若干違っていますが、八本の柱で支えて、上にフラットな屋根が架けられています。この二つの建物は、今日お見せする作品のすべてにわたって通底しており、私のベースになっています。

«前のページへ最初のページへ次のページへ»