アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
アメリカ・オハイオ州のトレドに、ガラスアートコレクションで有名なトレド美術館があります。その向かいの庭園にガラスアート専用のパビリオン(別館)を設計するプロジェクトです。
カーブしたガラスでシャボン玉のような空間をたくさんつくっていくプランです。これによって壁と壁の間に空間ができます。展示室、エントランス、ガラス工房など、それぞれ異なる温度条件にこういったバッファーゾーンをつくることで対応することを考えました。ガラスで有名な街ですので、ガラスを安く提供してもらえることもあって、ガラスを大々的に使うことにしています。カーブさせることで、独立した部屋、二部屋が連続している空間など、いろいろな空間ができます。
エントランスはニカ所、離れた位置にあるのですが、ガラス壁をカーブさせることで強引に繋ぎ、ひと部屋のようにします。空間は右に曲がっていきますが、視界としてはまっすぐあるいは左側に抜けていくような、視線と空間で異なる展開が起きるような空間です。
アメリカやヨーロッパの人たちは、建物を建てる前に実物大のモデルをつくっていろいろな実験をすることが多いようです。ここでもモックアップを敷地の横につくりました。原寸大のモックアップでカーブのガラス壁が昼や夜にどう見えるか、展示室がどのように見えるのか、照明計画なども含めて確認作業を続けています。
道路対岸には既存のトレド美術館が建っています。建物の中にいても周辺の美しい緑が感じられるような小さなパビリオンをつくろうとしています。2006年春竣工の予定です。