アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
西沢2013年の秋から冬にかけて京都造形芸術大学で「森の屋根ときのこ」という展覧会をやりました。nendoという有名なデザイン集団とのコラボレーションで、僕が建築をつくって、nendoが身の回りの家具をつくるというプロジェクトです。キュレーターは京都造形芸術大学の徳田佳代さんで、隠れ家のような空間をつくってほしいということでした。
造形大のキャンパスの裏山が敷地で、すごく激しい傾斜と階段がある場所です。つまり、用意された場所というよりは、学生たちが秘密基地のように自分で空間をつくったり、居場所を見つけていけるような環境をつくれないか、と考えました。なので、平らな場所に建てるだけではなくて、階段や斜面や崖など、いろいろなものにまたがっていくような屋根をつくって、学生や子どもたちが自分で場所を見つけていける建築を考えました。さまざまな傾斜や質感の地面の上に屋根が架かり、広がっていきます。
京都なので木造でつくろうと思い、数寄屋大工さんにお願いし柔らかい屋根をヒノキでつくってもらいました。細かい柱を立てた上に梁が架かっています。この梁は直線なのですが、節がなく、自然に曲げながらつくっていく、非常に見事な作り方をされていました。