アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

マークアップリンク
トップ
私の建築手法
山本理顕 - 設計のプロセス
建築に最適値はあるのか
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986

東西アスファルト事業協同組合講演会

設計のプロセス

山本 理顕RIKEN YAMAMOTO


«前のページへ最初のページへ次のページへ»
建築に最適値はあるのか

建築をつくるためのプロセスが大切であることは多くの人たちが理解していることだと思います。でも、今まで以上にそれは重要になってきていると感じています。今までの建築のつくり方とかなり違ったつくり方が要請されている、というのが私の実感です。

例えば公共建築をつくる場合、今までだと行政側がある程度プログラムをつくつてそのプログラムに則って建築が出来上がっていきます。行政側が考えているその建築の最適値、最適解のようなものがあって、それに向かっていけばよかった。ですから建築をつくるためのプロセスというのは単なる最適値に向かう途中経過に過ぎず、それはなるべく合理化された方がよいと考えられていたのです。

建設現場の仮囲いを取ると、いきなり完成した建築が見えるという体験をよくします。それと同じで、プロセスはできるだけ単純化されて、ストレートに出来上がることを目指していたように思うのです。

日本中どこに行っても同じような建築が、同じ性能をもった建築があるということをめざしていたようにも思います。ある地域の図書館と別の地域の図書館とが同じ性能をもっていて、そこには差があまりない。それと同じことが、あらゆる種類の建築で起こっていたと思うのです。学校でいえば、戦後、文部省、今の文部科学省が考えた「学校とはこういうものである」、「教育とはこういうものである」というモデルがあって、それに沿って学校はつくられ続けてきました。しかし、本当にそれでいいのかということが、今、問われていると思います。大阪の美術館や図書館などと、北海道、沖縄、東京のそれとは当然違っていいのではないでしょうか。地域の要請、地域の状況で、最適値はその都度違ってくると思うのです。

«前のページへ最初のページへ次のページへ»