アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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千葉 学 - 人の集まり方をデザインする
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2016 東西アスファルト事業協同組合講演会

人の集まり方をデザインする

千葉 学MANABU CHIBA


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府中市新庁舎

現在計画中のプロジェクトを少しご紹介したいと思います。「府中市新庁舎(2022年竣工予定)」です。2015年に開催されたコンペで選ばれたもので、僕たちの事務所と久米設計とで協働で設計しています。

ふたつのL型の建物を噛み合うように配置し、その真ん中を、「通り庭」と呼ぶ外部空間が貫通する構成です。ここで考えたことも、実は今までのプロジェクトと一貫しています。敷地は大國魂神社という歴史ある神社のすぐ脇、京王線府中駅とJR府中本町駅のちょうど中間に位置し、府中市庁舎ができることで、ふたつの駅をうまく繋ぎ、大國魂神社の豊かな緑地帯を取り込むようなものにしようと考えました。

ふたつのL型建物はそれぞれ「おもや」と「はなれ」として考えました。普通役所には用事がなければ行かないと思いますが、用事がなくても行ってみたいと思える場所にしたいと考え、そのために、役所業務を行うための「おもや」と、さまざまな市民協働や市民活動の場となる「はなれ」を設け、それらがうまく連携し合う市役所を計画したのです。「はなれ」の低層部には食堂やカフェ、売店、歴史的なものを展示するギャラリーなどが並び、「通り庭」は誰でもいつでも入ることのできる公共空間となります。

また、府中は元もとは宿場町でしたから、その歴史性を現代的なかたちで再生したいとも考えました。宿場町の魅力は、軒が連なりその軒下で人が佇むことができる街路の構造であると捉え、建物のボリューム自体は単純なL型ふたつにしながら、小さなひだをたくさん設けてに過ごすことができます。また中央の「通り庭」は、大國魂神社と地続きに繋がる空間ですから、お祭りの時には、市庁舎のど真ん中を神輿が練り歩くこともできます。今の時代、公共のお金を使って建築をつくることが堂々とできなくなってきていますが、役所はその公共建築の象徴のような存在です。だからこそ、用事のある時にだけ行くような場ではなくて、市民がいつでも自由に使える場所を実現していきたいと思っています。

「府中市新庁舎」配置。
「府中市新庁舎」配置。
「府中市新庁舎」建物構成を示すダイアグラム。
「府中市新庁舎」建物構成を示すダイアグラム。

「府中市新庁舎」1階平面
「府中市新庁舎」1階平面
「府中市新庁舎」「おもや」1階執務室窓口から「通り庭」を見る。
「府中市新庁舎」「おもや」1階執務室窓口から「通り庭」を見る。
「府中市新庁舎」「はなれ」からお祭りの風景を見る。
「府中市新庁舎」「はなれ」からお祭りの風景を見る。

「府中市新庁舎」「おもや」と「はなれ」の間に設けられた「通り庭」を見通す。
「府中市新庁舎」「おもや」と「はなれ」の間に設けられた「通り庭」を見通す。
「府中市新庁舎」断面
「府中市新庁舎」断面

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