アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
ベルギーのブルージュに二年前に建てたアルミの小さなパビリオンです。このパビリオンは中世の市庁舎の前に建っていていますが、この場所にはもともとこの街の始まりであるローマ時代のカテドラルの礎石がありました。通り抜けること以外に機能がないパビリオンなのですが、それでも街の人たちはつくるプロセスを楽しんでくれたり、建ち上がった後に建物を楽しんでくれているのは、構造を含めて新しい提案をしたからではないかと思います。構造家の新谷眞人さんといっしょにアルミの新しい構造システムを提案しました。この街に合わせるようなものではなくて、まったく対立するようなものをもち込むことによって、この街を活性化させていこうとしたのです。保存することばかりを考えざるを得ない街で、建築家たちは、こういう建物がつくられることによって初めて現代に生きていることを感じさせてくれたと喜んでくれました。
この建物は一年でなくなる予定でしたが、地元の建築家が永続させてほしいと嘆願してくれて、市長はじめ市民も受け入れてくださって、建ち続けることになりました。