アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
西沢現在実施設計中の、オーストラリア・シドニーの美術館の計画「ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館増築計画(2021年竣工予定)」です。ヨーン・ウッツォン(1918〜2008年)設計の「シドニー・オペラハウス(1973年)」が岬の先端に建っており、岬全体に王立の植物園と公園が広がっています。その公園の一角に州立美術館があり、その隣に別館を建てる計画です。
「ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館増築計画」初期デザインイメージ。
Initial design concept of the Sydney Modern Project, 2016
岬全体が公園区域なので、地形がたいへん豊かで、湾に向かって下がっていくような、急激な傾斜のある土地です。既存美術館本館のすぐ隣に地下高速鉄道が走り、その上に人工地盤がつくられていて、それは私たちの別館の敷地の一分になっています。」また、湾の方から岬の公園を通り抜けていく日々の通勤動線があり、増築後も美術館の真ん中を通勤者が歩けるよう、既存動線を保持する必要がありました。さらに、私たちの計画が跨るという非常に複雑なシチュエーションです。
私たちの提案は、豊かな地形の各レベルにギャラリーが置かれ、丘の上から湾のレベルまでを繋げるような建築をつくるというものです。
二点:「ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館増築計画」初期デザインイメージ。
Initial design concept of the Sydney Modern Project, 2016
妹島美術館を訪れた人は、この場所の地形を楽しみながら作品を鑑賞していくことができ、また、美術館を利用しない人も庭園を下から上へと登って散策することのできる空間を目指しています。