アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
ブリューゲルの「子どもの遊び」という絵には「並行する場面」が表れています。もともと青木淳さんが御杖小学校を説明する時にレクチャーで使われていた絵です。同時多発的にいろいろなことが起こっている状態で、ずっと見ていても飽きない絵です。小学校にはこのようなアクティビティが表れたらよいのではないかと考えています。一斉授業で、前で話している人がいて、みんながそちらを見て集中していることが教育だと思っている人は相変わらず多いようですが、オープンスクールはそうではないという考えから始まったはずです。僕らの設計した学校では黒板が可動でどこにでも置けるようにつくることが多いのですが、現在工事中の「美浜打瀬小学校」では、当初、その案は承認されていたのに、来春開校するという時期になって教育委員会に呼び出されて、正面にあるべき黒板を動かすとは何事だと言われ、結局黒板を壁に固定したという事件も起こりました。
「千葉市立打瀬小学校」の子どもの分布を表した図では、「同時多発する」状態が現れています。40人ずつ固まって前を向いている配置ではなくて、どこが校舎でどこが校庭か分からないように子どもがいるという状態が「子どもの遊び」と同じです。どう設計すればこの状況と同じになるかということを考えます。