アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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槇 文彦 - 近作を語る
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2008 東西アスファルト事業協同組合講演会

近作を語る - 建築のグローバリゼーションの中で考えること

槇 文彦FUMIHIKO MAKI


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幕張メッセ

第一期が1989年、第二期が1997年と、だいぶ前に手掛けた「幕張メツセ」ですが、当時からわれわれは、さまざまなスケールの模型をつくって検証していくことを実践していました。

キャスト・アイロンのジョイントの模型
キャスト・アイロンのジョイントの模型

「幕張メッセ」の場合、かなり多くのキャスト・アイロン(鋳鉄)のジョイントを使っています。製作の順序としては、最初はごく普通の模型をつくり、その次にさまざま重要な部分について約1/5サイズの模型を事務所でつくります。そしてそれを鋳造し、実際のキャスト・アイロンや部品をつくっていく、という手順を経ています。

余談ですが「関西国際空港旅客ターミナルビル」(1994年)を手掛けたレンゾ・ピアノが日本に来た時に「日本はキャスト・アイロンの値段が高い」と言っていたのを覚えています。ただキャスト・アイロンはヨーロッパのどこにでもあるという技術ではなくて、主にイギリスで使われています。

「展示場連絡通路」の模型
「展示場連絡通路」の模型

現在、第一期と第二期でつくった「幕張メッセ」を雨を避けられるかたちで繋ぐ大きな歩道橋「展示場連絡通路」を施工中です。屋根はテント構造になっていて、二本の支柱がちょうど道路の中間に位置し、この全体を支えています。今回もわれわれはジョイントの模型をつくり検証しながら進めました。現在既に部品の組み立て・加工が現場で進んでいて、2009年2月に竣工する予定です。


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