アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
西沢
チリの太平洋岸に建てた「House in Los Vilos(2019年)」は、友人のための週末住宅です。敷地は細長く尖った岬の突端に位置していて、三方が海という環境です。東西方向には広がりがありますが、南北方向は幅が狭く自由が効かない土地です。海からとても強い潮風が吹くので、シェルターのように最も頑丈なヴォールト屋根を基本単位としました。
岬の尾根に沿って東西方向にヴォールト屋根が三つ展開し、内陸側は寝室で海側へ向かうに従って開かれた空間になっています。ヴォールトも閉じたものから、徐々に開いていきます。チリは北側から太陽の光が差し込むので、その方角のヴォールトを立ち上げて日よけにしています。建物の先端では三方が開いています。北側には離れがあり、地面に埋めた寝室があります。
「House in Los Vilos」南東から見る。
厚み約410mmのコンクリートのヴォールト屋根が架かる