アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
講演会では初めてお見せする写真です。台湾の東側の台東市にあります。台北から飛行機で一時間ちょっと飛んだところです。台湾政府が鉄道工事をやっていたところ、百メートルぐらい掘っていたら箱式石棺、いわゆる石のお棺が数百体出てきて、慌てて台湾の考古学者たちが調査を始めました。台湾政府はその遺跡、三十ヘクタールぐらいを買い取って発掘しながら公園をつくっていく、というコンペティションを行いました。そのコンペティションで一等になったのが、私の友だちの郭中端という台北のランドスケープアーキテクトで、建築のほうを一緒にやってくれないかということでやった仕事です。
公園の整備は継続的に郭さんのところでやっていますが、建築のほうは私のほうでやりました。建設事情が違いますので、日本とは違った質のものになっていますけれども、おもしろいのでお見せしようと思います。
風に抵抗するかたちが屋根の形態になっています。十六メートルスパンありますけれども、ここはそれこそ毎年のようにものすごい台風が来るところです。風に対して抵抗するために、風が吹くと圧縮と引っ張りが逆転しまして、下弦材と上弦材がもたれ合って風に対して抵抗するという構造形式をとっています。
集成材は最終的に長野県の斎藤木材が受け、キャドカムで誤差が干分の一というすばらしい精度の集成材を加工してくれ、現地で組み立てました。
展示は方圓館の坂本和正さんがやっています。