アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
「ふじようちえん」の中で、どのくらいの遊びが行われているのか、東京都市大学の小林茂雄先生が大学院生を使って調査されました。その結果、普通の幼稚園のだいたい八倍くらいの遊びが行われていることが分かりました。「ふじようちえん」に遊具はありません。だからこそ、子どもたちは建築だけで、いろいろな遊びをつくろうと工夫します。遊具は、JIS規格などがあるためか、遊び方に説明書が付いてきます。それが子どもたちの遊びの幅を狭めてしまう。けれど、こうしなさいと言わなくても、子どもたちがこうしたいなと思って動くのが本当はいちばんよいと思います。
また、子どもが幼稚園の中で、どのくらい動いているかという調査では、普通の幼稚園の子どもよりも「ふじようちえん」の子どもの方が、約五倍の距離を移動していることが分かりました。「ふじようちえん」の楕円の外周は、一周183メートルあるのですが、子どもたちは何も言わなくても、屋上に登るやいなや走り出します。屋上の床は、内側に向かってすり鉢状に少し傾いているのですが、その不安定さが子どもの動きを励起するのです。ある、幼少期の子どもたちの運動能力定数調査によると、「ふじようちえん」の子どもたちの足がいちばん発達していることが分かり、どういうトレーニングをしているのかと驚かれたそうです。今幼稚園で、どれだけ子どもたちを強くするかということに、しのぎを削っている状況です。それに対して「ふじようちえん」では、ただ自由に遊ばせているだけで、自然と子どもたちは強くなっていっているのです。園長先生によれば、「放し飼い」にしているだけです、とのことです。