アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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私の建築手法
古谷誠章 - ミライのタネ
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2004 東西アスファルト事業協同組合講演会

ミライのタネ

古谷誠章NOBUAKI FURUYA


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サステイナブルということ
木陰
木陰

タイのある風景です。私が世界で一番美しい建築のひとつだと思っているものです。タイの熟い陽射しの中でブーゲンビリアが咲いていて、日陰でお妨さんがひとり寝ている。陽射しを遮り、風通しを確保した状能でスヤスヤと寝ている人。これが建築なのかと思われてしまうかもしれませんが、この昼寝の場所は人工的につくられた立派な建築です。トタンの屋根ではうまくなくて、ブーゲンビリアだからこそ陽射しを避けて、風が吹くと天然ラジエーターとなって下方に熟が出ない仕組みになっています。

普通の建築も、これとまったく同じ原理でできています。タイの建物は高床式になっていますが、ただ湿気を避けるためだけではなく、ハンモックが吊れてその下にはひんやりとした土があるという状態をつくることができます。陽射しを避けて風通しもあるという環境をつくることができる建築なのです。

バス停
バス停

バンコクのバス停の様子です。タイ人は束縛が嫌いで自由人だから、バスを待つための整列乗車はしません。なのにここではそうしている。どうしてかというと、一本の木の陰に入ろうとして自然と整列しているようになっています。これも計画されたとは思えない場所です。人びとが本能的に環境の違いを察知して、少しでも快適な場所にいようとした結果です。ここにガラスのシェルターをかけてエアコンをつけたら電気代がかかって仕方がありませんが、木を一本植えておくだけですからたいへん効率もいい。こんなふうに人が自分で快適さを調節して、その中で暮らしていくことがサステイナブルということなのではないかと思います。

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