アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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伊東豊雄 - 東日本大震災後の一年を考える
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東日本大震災後の一年を考える

伊東 豊雄TOYO ITO


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国立台湾大学社会科学部棟
「国立台湾大学社会科学部棟」工事風景
「国立台湾大学社会科学部棟」工事風景。

「国立台湾大学社会科学部棟(2006年〜)」は、台北市内にある台湾大学社会科学部(NTU)の新校舎です。既存緑地を取り込んだ大きな中庭に面して平屋の図書館と、その後ろに8層の教育棟をつくっています。現在、8層の教育棟は躯体が建ち上がりつつあり、図書館は躯体が完成しています。2012年の9月頃には竣工する予定です。

敷地は、将来キャンパスの正門となる北門に隣接しており、既存の建物と、私たちが設計している社会科学部棟でひとつのブロックが完成します。教育棟は上層が研究室、低層に教室が入り、最下層が大教室という構成です。吹き抜けの部分には国際会議場と、テラスがあります。台湾は暑いので、空気が循環し、緑を多く取り入れた建物です。

これも家具を藤江和子さんとコラボレーションしています。台湾は竹細工が盛んですから、竹の集成材で書架をつくろうと計画中です。中心から放射状にスパイラルを描くような書架を考えています。

図書館とランドスケープのアルゴリズム
図書館とランドスケープのアルゴリズム。

中庭に張り出した図書館では、放射状に広がっていく花のように柱を配置しようとしています。それらは自然界に見られるダブル・スパイラルのアルゴリズムに基づいており、さらにそのスパイラルを連結します。すると図書館の中に、柱が密にある場所が三つできます。つまり柱が疎になっているところと密になっているところができ、場所の違いが生まれるのです。そうするとグリッド状に柱が配置された空間とはまったく違う性質の空間ができます。

柱と屋根が一体となった樹木のような構造体が寄り添い、全体に蓮の葉のようなかたちの大小の屋根が連なります。つまり柱が密にある場所では小さな屋根が連なり、スパイラルの中心から離れるに従ってだんだん大きな屋根になっていきます。中庭には既存の木もありますので、それと呼応して林の中で本を読んでいるような閲覧室にしたいと思っています。

「国立台湾大学社会科学部棟」模型の南側俯瞰
「国立台湾大学社会科学部棟」模型の南側俯瞰。手前にランドスケープと図書館、奥に8層の教育棟を見る。
「国立台湾大学社会科学部棟」図書館の模型内観
「国立台湾大学社会科学部棟」図書館の模型内観。

「国立台湾大学社会科学部棟」ダブル・スパイラル・ネットワークと図書館1階平面
「国立台湾大学社会科学部棟」ダブル・スパイラル・ネットワークと図書館1階平面
「国立台湾大学社会科学部棟」短手断面
「国立台湾大学社会科学部棟」短手断面

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