アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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古谷 誠章 - LIVING WITH SURROUNDINGS
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LIVING WITH SURROUNDINGS

古谷 誠章NOBUAKI FURUYA


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喜多方市新本庁舎
「喜多方市新本庁舎」外観。

「喜多方市新本庁舎」外観。

次は「喜多方市新本庁舎(2015年)」をご紹介します。これは、現庁舎の敷地内で新庁舎を新築するというプロポーザルコンペからスタートしました。喜多方は蔵の街であり、そんな街並みの中に大きなボリュームの建物をつくることになるので、街に馴染むことを考え、外観はすべてプレキャストコンクリート(PC)パネルを組み合わせてモザイクパターンのような壁をつくりました。PCパネルは2段で1層を構成しており、角度を少しずつずらして配置しています。必ず上部のPCパネルの方を、下部のPCパネルよりも少し出っ張らせ、水切りになるように斜めにしています。雪が多い地域での施工を考え、PCパネルで工期短縮させるという目的もあります。また、壁パネル表面や開口部小口に地場産の三津谷煉瓦をあしらっています。敷地内には保存した蔵があるのですが、新設した建物となんとなく調和しているように思っています。調和をさせるといっても、蔵の形を真似しても仕方がなくて、「形は違うけれども調和している」ということはどういうことだろうかと考えるのが面白いところなんですね。

「喜多方市新本庁舎」本庁舎棟執務室。

「喜多方市新本庁舎」本庁舎棟執務室。

「喜多方市新本庁舎」本庁舎棟の4層吹き抜け空間。

「喜多方市新本庁舎」本庁舎棟の4層吹き抜け空間。

閉庁後の時間にも市民がホールを活用できるように、本庁舎棟とホール棟は分離させています。本庁舎棟中央部には4層の吹き抜けを設け、上部のトップライトからは自然光が入ります。また、煙突効果により換気を行うことによって、冷暖房エネルギーの削減を図っています。執務室はPCを用いたST床版による最大スパン19mの無柱空間を実現し、将来的な課などの変更に伴うレイアウト変更ができるようにしています。本庁舎棟の最上階には議場が入り、天井には地場産材の飯豊スギを用いた格子ルーバーを、壁面には吸音・反射板として喜多方産のキリ材突板貼りの有孔パネルを設置しています。

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