アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
次は廃校になった小学校を都市交流施設に改修した「鋸南町都市交流施設・道の駅 保田小学校(2015年)」です。これはプロポーザルコンペで、architectureWORKSHOP、空間研究所、設計組織ADH、そして私の事務所という4つの事務所と、横浜国立大学(北山恒さん)、日本女子大学(篠原聡子さん)、法政大学(渡辺真理さん)、国学院大学(木下庸子さん)、そして早稲田大学という5 大学が協働し、N.A.S.A.設計共同体という名前で応募し採択されました。
「鋸南町都市交流施設・道の駅 保田小学校」広場から見る。
「鋸南町都市交流施設・道の駅 保田小学校」産地直送市場を見る。
「鋸南町都市交流施設・道の駅 保田小学校」産地直送市場が入る体育館棟。
「鋸南町都市交流施設・道の駅 保田小学校」校舎棟2 階宿泊室よりまちの縁側を見る。
「鋸南町都市交流施設・道の駅 保田小学校」まちの縁側。
体育館の広々とした既存空間を利用し、鋸南町をはじめとする県内の産品が並ぶ産地直送市場としました。骨格は既存をそのまま残し、壁を全体に半透明のものに取り替えました。もともとの要項としては、体育館は改修せずに避難所としてのみ使うことになっていたのですが鋸南保田IC出口の真ん前に位置し人目につきやすいボリュームだったので、これを使わない手はないと考え活用を提案しました。市場になるはずだった教室棟1階には飲食店が入り、幸いなことにすべてチェーン店ではなく鋸南町の方がたが出店してくださっているので、とてもアットホームな雰囲気の美味しいお店が並んでいます。余った2階は既存の教室を改修し、2拠点居住や週末就農を目指す都市部からのビジターのための簡便な宿泊施設としていて、その前のベランダ部分を繋いで「まちの縁側」をつくり、街のリビングとして誰もが自由に滞在し交流のできるスペースとしました。もし災害があった時にも、体育館に寝泊まりするよりはずっと快適な避難所になるはずです。