アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
「Chidori(2007年)」は2007年のミラノ・サローネでの、スフォルツォルコ城で行われた『インテルニ』誌主催によるインスタレーションです。「千鳥(ちどり)」とは、大工の里である飛騨高山に古くからある木製の玩具で、切り込みを入れた三種類の木の様を釘一本も使わずに三方から組み合わせ、最後には棒をひねってカチッと固定します。このシステムを立体的に拡張していって自由自在に立体格子を創造する仕掛けをつくりました。非常に細い粒子状の部材がたくさん集まって全体が支えられているところが「キノコ」的です。
これを実際の建築に使ったのが、愛知県春日井市に竣工した「CGプロソミュージアム・リサーチセンター(2010年)」です。歯科に関連した展示物を置く博物館で、「プロソ(Prostho)」とは義歯などの体のパーツを補完するもののことを意味しています。先ほどのミラノの「Chidori」では、ひとつの部材を30ミリ角としていましたが、今回は50ミリ角のヒノキを500ミリグリッドで積層させ、展示室部分の屋根荷重も支持しています。釘はいっさい使用せず、接着剤もなしで組み上げています。