アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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2010 東西アスファルト事業協同組合講演会

キノコと建築

隈 研吾KENGO KUMA


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Tee Haus

「Tee Haus(2007年)」は、リチャード・マイヤーが設計した「フランクフルト工芸博物館(1985年)」の庭に建つ、小さな茶室です。最初は、茶室の素材に自然素材を提案していたのですが、ドイツ人は荒っぽくてそれではすぐに壊されてしまう、と却下されてしまいました。そこで考えたのが、使う時にだけ現れる茶室です。コンクリートの基礎は常設とし、必要な時だけ膜と送風機を運び出し、基礎に膜を固定して膨らませます。実際にはだいたい10分程度で膨らみます。膜素材は基材のグラスファイバーがないテナラという、柔らかくて軽く、何度も折りたたんでも丈夫な素材を使用しています。二重膜の間に空気を送り込む構造システムですが、二重の膜を繋ぐ紐状の構造体と膜を繋ぐジョイント部分が、膜に粒っぽさを与えています。全体の形は、これがいちばんキノコっぽいかもしれません。

「KXK」原美術館の庭園に置かれたドーム。

「KXK」原美術館の庭園に置かれたドーム。

ドーム変形時の様子。

ドーム変形時の様子。

膨らんでいく様子。10分ほどで膨らむ。

膨らんでいく様子。10分ほどで膨らむ。

「Tee Haus」断面詳細

「Tee Haus」断面詳細


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