アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
「Casa Umbrella(2008年)」は2008年のミラノ・トリエンナーレに出展した作品です。展覧会のテーマは、「Casa de Tutto」。Casaは「家」、Tuttoは「みんなの」という意味で、端的に言うと、災害が多発する時代のための簡単にできる仮設住宅のアイデアを集めた展覧会でした。世界から数名の建築家が招かれたのですが、私たちはカサ(傘)を15個集めて、Casa(傘)をつくることを提案しました。カサを持っている人が15人集まり、それぞれをジッパーで繋いでひとつの家ができ上がります。これは、実は構造的にも非常に理にかなっていて、フラードーム(ジオデシック・ドーム)と似た原理ですが、膜の張力を利用することで、フラードームよりももっと細いフレームで成り立っています。カサの膜材に使用しているのは、住宅の防水などに使うタイベックという防水シートです。光を通し、内部空間は意外と快適で明るくできています。