アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
現在、仮に400人ほどの人聞が一緒に住んだら「一住宅一家族」の場合と比べてどれだけ有利になるのかを示すデータを集めています。このスケッチは1ヘクタールに約400人の住宅があるということを想定したものです。2015年の日本の人口を400人のコミュニティに置き換えて考えてみると、4分の1近くが65歳以上の高齢者で、うち12人が要介護者、15歳以下の子どもたちは50人という構成になります。エレベータが止まっても下に降りられることを考えて建物は7階建てか6階建てです。オフィスやギャラリー、スパといったさまざまな共有施設が一緒になっていて、緑化された屋上には家庭菜園があります。
現代の都市では、電力は都市から遠く離れたエネルギープラントから各住戸へ供給されています。火力発電の熱効率は約40%だそうです。ということはエネルギーの約60%を無駄にしているわけです。発電した約40%のエネルギーも、さらにその約5% が送電ロスで失われています。つまり、火力発電所で取り出したエネルギーで、私たちの所まで来るものは全体の4割弱なのです。仮に自分たちの住んでいる地域で発電するとしましょう。コジェネレーションシステムは、エネルギープラントを非常に小さくすることができます。排熱が給湯などに使えるので、エネルギーの約70%を利用することができます。400人が一年間に排出する燃えるゴミは76トン、そのうちの40%は生ごみで、これを利用すると約10トンの堆肥ができるのだそうです。これは一ヘクタールの土地を肥沃にする量です。
「一住宅一家族」の住システムで二酸化炭素の排出量を25%削減することは非常にたいへんです。しかし、このように400人がひとまとまりになってエネルギーや資源を利用していくだけで、二酸化炭素の排出量はかなり減らすことが可能なのです。