アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
中国の、やはり同じようなつくり方をした住宅です。延床面積が70万平方メートルの住宅・商業施設群です。既に北京ではかなりの名所になっています。このような集合住宅は、たいていはゲイティッド・コミュニティにしてしまって、外部の人を入れないようにしてしまうのですが、施主とかなり話をして、敷地の中まで外部の人が入ってくるような住宅・商業施設群にしています。ディベロッパーは当初ホームレスがたくさん入ってきてしまうのではないかと心配していたのですが、結果的にはとてもよい商業施設になっています。「東雲キャナルコートCODAN1街区」も「建外 SOHO」も住宅とオフィスと両方のかたちで住むようにつくっています。「東雲キャナルコートのCODAN1街区」では主に住宅として使われていますが、「建外 SOHO」ではオフィスとして使用している人が圧倒的に多いようです。
構造体はできるだけ細い柱として、単純なグリッド状に構成しています。柱見付けが600ミリ、梁の見付けも600ミリです。建物の中心にコアがあり、外壁部分は鉛直荷重だけを受けています。これは単純なタワーのつくり方ですが、実はそういうつくり方は中国ではあまりされていなくて、外壁の構造材で水平荷重を受けようとするので、たいていの高層建築はかなりごついものになります。しかし、ここではできるだけ外壁部分の柱を細くしたいと思いました。だから周辺の建物と比べるとかなり繊細な建築群です。各住宅の床面積は270平方メートルほどあります。中心のコアから構造耐震壁が記型に伸びて耐震コアを形成し、周辺には鉛直荷重を受ける柱がある、というつくり方をしています。
地下街にはサンクンガーデンがあり、自動車は地下に入ります。一階部分はすべてペデストリアンデッキで自動車は入ってきません。全体が街の中の大きな広場のような場所になっています。これは北京でも非常に珍しいので昼間はここにたくさんの人がやってきて、屋外のカフェでお茶を飲んだりする場所になっています。そういう場所は中国にはあまりありません。