アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
小さく柔らかい建築にしようという試みは、海外のプロジェクトでも同じように展開しています。
「ブザンソン芸術文化センター(2007年〜)」は、フランスのブザンソンというスイスに近い街に建つ、音楽学校と美術館とホールとが一緒になった公共施設です。古いレンガの既存建物を残して、全体をひとつの屋根で覆い、屋上緑化し、構造には鉄骨の柱と木の梁を組み合わせています。中央に大きなボイドを設け、ボイドを介して川と街とを繋いでいます。
大きなボイドを空ける、というのは私たちのいつものやり方です。中央のボイドスペースでは、天井の木の骨組みからちらちらと漏れた光が落ち、その中で音楽学校の生徒たちが練習をします。これを私たちは「木漏れ日エフェクト(KOMOREBI Effect) 」と名付け、「木漏れ日」というワードを英語にもフランス語にも訳さず、そのまま使って説明をしています。木漏れ日という、大きな光が小さくなるイメージが、とてもよいと思っています。