アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合
次の「セラミッククラウド(2010年)」も、苦心の作です。北イタリアにタイル産業の街があり、そこから、タイルのモニュメントを街の中心部のロータリーにつくってくださいと頼まれたプロジェクトです。タイルのモニュメントと聞いて、最初は少しひいてしまいました。タイルのモニュメントと言うと、コンクリートの上にモザイクタイルを貼り付けたガウディのような無骨なものが多いですよね。そういうものはつくりたくないので、私たちはまた思い切って自らハードルを上げ、タイルを構造にしたモニュメントをつくろうと考えました。タイルをパラパラと隙間が空くように並べ、縦にステンレスのパイプを通し、タイルの端部を接続し、支えています。構造は江尻憲泰さんにお願いをしました。高さが6メートルのモニュメントを非常に細い構造体で支えるのがとても大変でした。でき上がりは非常にきれいで、光があたったり、季節の変化によって、同じ真っ白なタイルがまったく異なる表情を見せます。