アスファルト防水のエキスパート 東西アスファルト事業協同組合

東西アスファルト事業協同組合講演録より 私の建築手法

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隈 研吾 - 小さな建築
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2012 東西アスファルト事業協同組合講演会

小さな建築

隈 研吾KENGO KUMA


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EJP(East Japan Project)

最後にご紹介するのは、「EJP(2011年〜)」です。東日本大震災を受け、復興のために、小さなプロダクトを東北の職人さんたちとコレボレーションしてつくろうというプロジェクトです。

第一号として、先ほどの千鳥のシステムで、家具をつくりました。東京のいくつかの小物屋さんで実際に売っています。他にも、Ronan & Erwan BouroullecBIG(Bjarke Ingels Group)といった海外のデザイナーに頼んで、さまざまな小物をつくりました。

宮城県の遠藤さんという職人さんとは、一緒に和紙の扇子をつくりました。遠藤さんは、和紙の着物もつくっている方で、東大寺のお水取りの時に着る神聖な着物も彼女の作なのです。さらに、紙のとっくりもつくりました。

左:「KOBOSHI」/右:宮城県の和紙職人の遠藤さんと一緒に和紙を選ぶ
左:「KOBOSHI」。和紙のとっくり。
右:宮城県の和紙職人の遠藤さんと一緒に和紙を選ぶ。

また、東北はこけし制作の技術も優れていて、その技術を使ってNOSIGNERが懐中電灯をデザインしました。端部にこけしの首が付いていて、そこを回すと電灯が点くのです。同じようにこけしの首で、ペットボトルキャップもデザインされてます。東北復興を小さいものから始める、というボトムアップ型の試みだと考えています。

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